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Laboratory
やましょー研究室

探索し、表現するための、
実験室。

やましょー研究室は、世界を探索し、そこで見つけたものを音楽や表現へ変えていくための個人研究室です。

音を聴く。作品を見る。本を読む。人と話す。知らない場所へ行く。技術を試す。日常の中で引っかかったことを記録する。

そうした活動を続けながら、自分の耳や考え方を更新し、そこから音楽、文章、教材、デザイン、仕事などを作っています。

ここでいう「研究室」は、すべてを学術研究として証明するための場所という意味ではありません。

調べることも、考えることも、実験することも、作品を作ることも含めて、自分に必要な学びの環境を自分で作るための場所です。

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やましょー研究室とは?

私は、コンピュータを使って音楽を作っています。

音楽家として活動を続ける中で、曲の作り方や技術だけでなく、

  • 音とは何か
  • なぜこの音に引っかかったのか
  • 音楽と音楽ではないものの境界はどこにあるのか
  • コンピュータによって、どのような音楽が作れるのか
  • 自分は何を聴き、何を残したいのか

といったことを考えるようになりました。

ただ曲を完成させるだけでなく、作品を作る過程で生まれた疑問を調べ、別の作品や技術、思想へ進み、そこで得たものをまた制作へ戻していく。

やましょー研究室は、その循環を続けるためには、どのように学び、働き、生活すればよいのかを考え、実践する場所です。

探索から表現へ

研究室では、最初から完成形を決めて動くとは限りません。

何かの作品を聴いて、特定の一瞬だけが強く残ることがあります。知らない音響技術を見つけて、とりあえず試してみることもあります。音楽とは直接関係がないと思っていた本や会話が、後から制作へつながることもあります。

最初は何になるか分からなかったものが、調べたり試したりするうちに、音楽、文章、教材、ソフトウェアなどの形になる。

一方で、何にもならないまま残るものもあります。

すべてを成果物へ変えることが目的ではありません。

探索を続ける中で、表現したいものが見つかったときに、それを形にできる状態を作ることを重視しています。

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自分に必要な学びの場を作る

私が惹かれている音楽家の中には、既存の音楽教育や一つの専門領域だけに収まらず、自分に必要な学びの環境を自分で作ってきた人たちがいます。

たとえば、作曲家の松平頼暁は、生物物理学と音楽を往復しながら、音楽を生み出す規則やシステムを設計しました。

湯浅譲二は、正規の作曲教育の外側で、音楽家、美術家、詩人たちと「実験工房」という活動の場を作り、音、時間、空間、人間の知覚について考えながら作品を作りました。

ほかにも、クラシック、ジャズ、民族音楽、電子音楽を横断した人。正統的な音楽教育を受けたあと、その前提を壊し直した人。異なる国や文化へ移動し、自分の聴覚や時間感覚を作り直した人がいます。

彼らは、知識を集めること自体を目的にしていたわけではありません。

自分が抱えている問いに応じて、必要な人、技術、思想、場所を探し、それらを組み合わせながら作品を作っていました。

やましょー研究室も、そのような場所でありたいと考えています。

「独学」といっても、一人ですべてを行うわけではありません。本、作品、学校、インターネット、イベント、友人、専門家、AIなどを横断しながら、自分に必要な学びの環境を編成していく。

その環境の中で、自分の耳や作曲方法を変え、まだ知らない音楽へ近づいていきたいと考えています。

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記録し、つなぎ直す

研究室では、音楽制作のメモ、作品を聴いた感想、作曲家や音楽史の調査、音響技術、本や論文、授業で生まれた問い、人との対話、仕事の記録、日常の違和感などを残しています。

これらを、最初から一つの理論へまとめることはしません。

その時点では何につながるか分からないものも含めて記録し、後から見返せる状態にしておきます。時間が経ってから、以前に残した音楽のメモと、別の仕事や日常の中で生まれた疑問がつながることもあります。

記録は、完成した答えを保存するためだけのものではありません。

過去の自分が何に反応し、何を考え、どこで行き詰まり、どのように変化したのか。その痕跡ともう一度出会い、現在の自分からつなぎ直すためのものです。

Obsidian Graph View — やましょー研究室のナレッジネットワーク
Obsidian Graph View — やましょー研究室のナレッジネットワーク
graph TD Source["00_Source
(デイリーノート・マイパーパス・自分史)"] -->|能動的探索・接続| Research["01_Reserch
(外部情報・実験・育成)"] Research -->|社会との接続・プロジェクト化| Project["02_Projects
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(継続的活動エリア・習慣)"] Project -->|完了・地層化| Archive["04_Archive
(過去の記憶・資産)"] Area -->|生活の中の身体感覚・直感へ還元| Source

現在試している、探索主導型のフォルダ構造

AIの活用

AIも、研究室で使う道具の一つです。

資料を探す。長い文章を整理する。複数の考えを比較する。過去の記録を検索する。離れたメモの関係を探す。文章や企画を組み立てる。制作や仕事に必要な仕組みを実装する。

こうした作業をAIに補助してもらうことで、自分一人では見つけられなかった情報や接続へ進めることがあります。

ただし、どの音に引っかかったのか、何を面白いと感じたのか、どの違和感を残したいのか、最終的に何を作るのかは、AIに決めてもらうことができません。

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研究室での実践

Computer Music | コンピュータ音楽の制作と探索

コンピュータ音楽を作りながら、音、時間、空間、リズム、構造について考えています。

コンピュータを使った音楽では、演奏や楽譜を中心とした方法とは異なる形で音楽を組み立てられます。録音された音を切断し、引き伸ばし、複製し、並べ替える。音を空間の中で移動させる。偶然やアルゴリズムを取り入れる。現実の音を加工し、元とは異なる意味を持つ音へ変える。作曲者が一音ずつ決めるのではなく、条件や仕組みから音が生まれる状態を作る。

こうした方法を試しながら、自分の音楽を作っています。

制作の中では、音を自由に探索することと、既存の音楽を分析して構築することをどう往復するか、アレンジ、サウンドデザイン、ミックスをどこまで分けて考えられるのか、音楽を完成させるとはどういうことか、自分の音はどのように生まれるのか、といった問いも生まれます。

そこで考えたことは、完成された普遍的な音楽理論ではなく、自分の制作を次へ進めるための仮説として扱っています。

Music Education | コンピュータ音楽を学ぶ場を作る

音楽制作の教育も、研究室の実践の一つです。

楽器経験のない人でも、コンピュータを使えば、音を配置し、加工し、組み合わせながら音楽を作れます。ただし、DAWの操作や音楽理論を順番に覚えるだけで、自分で音楽を作り続けられるようになるとは限りません。

実際の制作では、作る、困る、調べる、試す、聴き直す、また作る、という往復が起きます。

そのため、決められた教材を進めるだけでなく、生徒が作っている音楽や、そこで生まれた疑問を授業の題材にしています。講師が正解を与え続けるのではなく、教室の外でも自分で問いを立て、必要なものを調べ、試し、選び直せる状態を目指します。

教育の中で生まれた問いが、自分自身の制作へ戻ってくることもあります。教えることと作ることは、完全に別の活動ではありません。

Editing & Making | 探索したものを形にする

研究室から生まれるものは、音楽だけではありません。

文章を書く。音声を編集する。教材を作る。Webサイトを設計する。作品や活動を伝えるためのビジュアルを作る。必要な機能がなければ、小さなプログラムやツールを作る。

これらは別々の専門分野として研究しているというより、探索の中で見つけたものを、他者が触れられる形へ変えるための実践です。

何をどの順番で見せるのか。どこを削り、どこを残すのか。複数の断片をどのようにつなげるのか。

音楽制作、文章、編集、デザインには、共通している部分があります。世界の中から何かを選び、配置し直し、自分なりの形で外へ出すことです。

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なぜ研究室を作るのか

音楽家は、曲を作る人であるだけでなく、何を音楽として聴くかを更新し続ける人でもあると思っています。

新しい技術を使えば、それだけで新しい音楽になるわけではありません。たくさんの知識を持てば、それだけで作品が生まれるわけでもありません。

重要なのは、自分が何に反応したのかを見失わず、そこから外の世界へ進み、持ち帰ったものを自分の表現へ変えることだと思っています。

まだ知らない音楽を聴きたい。
自分が当然だと思っている音楽の前提を疑いたい。
異なる分野や時代の作品に触れ、自分の耳や作曲方法を変えたい。
そして、その変化を自分の作品として残したい。

そのためには、曲を作る時間だけでなく、調べ、聴き、考え、試し、記録するための場所が必要だと感じました。

やましょー研究室は、そのために作った研究室です。

研究室から生まれたもの

研究室での探索から生まれた音楽、文章、教材、制作物は、それぞれのページで公開しています。